花まつり講談vol.2-花御堂と和讃編

今回のお便りは、「花まつり講談」の、「花御堂(はなみどう)と和讃(わさん)」編です。4月6日(日)に、「花まつり講談」という催しを行いました。「花まつり」というのは、4月8日のお釈迦様のお誕生日をお祝いするお祭りですが、写真のような花御堂を用意し、その中のお釈迦様の幼少期のお像に甘茶をおかけするものです。

「なぜお花?甘茶って??」と思いますよね。これは、お釈迦様がお生まれになった時、そこはルンビニ園というところで、お花がとても美しく、空からは甘露の(甘い)雨が降ってきたという伝えが残っているからです。そのときお釈迦様は、すぐに四方(よも)に歩まれ天を指し、「天上天下 唯我独尊(てんじょうてんげ ゆいがどくそん)」-「人の命はそれぞれに尊い大切なもの」という意味-というお言葉をお発しになりました。
そこで、今でもお堂をお花で飾り、天を指した姿の銅像に甘茶をかけるのです

お花は、こちらのお寺では椿が咲きほこる時期ですので、毎年椿を用います。シンプルなお堂が何種類もの椿で彩られると、とたんに華やいだ美しい姿となります。
甘茶、といいますのは、「甘茶の木」の葉で作るお茶です。とても甘いのですが、天然成分なので体に悪くないのが嬉しいところです。
毎年、花御堂の隣にはポットとカップをご用意していますので、甘茶を味わうこともできますよ!

今度は「和讃」のお話。和讃というのは、室町時代から歌い継がれてきた日蓮宗の唄(法華和讃)のことです。色々なお歌がありますが、その説明はまた後に譲るとして・・・今回はその中から「花まつり奉讃歌」を選びました。花まつりなので!このお唄は、数え歌でお釈迦様のご生涯がつづられています。

うちわ太鼓をたたきながら唄うのもまた特徴のひとつです。毎月第一日曜日の「信行会(しんぎょうえ)」では、この和讃を練習しています。そのメンバーで今回、ご披露いたしました。たまに間違ってもそれはご愛嬌。私もよく間違います。笑って続けてしまいます!大きな声で唄い、手を動かして太鼓をたたくのはなかなか気持ちの良いものです。
本番中は少し緊張しますが、終われば一安心。その心地よさも手伝って、続く講談の会では皆、神田京子さんにますますたくさんの笑顔とおおきな拍手を送っていました。

年中行事にしても今回のような催しにしても、様々な方のサポート無しには成り立ちません・・・お手伝いくださった方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。(萌黄)

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