春のお彼岸

門前の枝垂れ桜が早くも花を付けはじめ、春のお彼岸の時期となりました。毎年同様、20日のお中日(おちゅうにち、春のお彼岸は春分の日です)には合同法要が営まれました。

当日はお天気は崩れていませんでしたが、その前は春の嵐・・・雨が続きました。工事中ということも手伝って、各所に水たまりが・・・お足元が悪い中、参拝の皆さまにはご不便をおかけ致しました。

法要に続いて、毎回、「和讃」の奉納が行われます(和讃についてはこちら)。
「和讃」にはいくつもの曲があります。また、曲は同じでも場合によって別の歌詞が付けられることも。室町時代から歌い継がれてきた古い曲もあれば、近世になって新たに作曲されたものもあります。

そんな中から、今回は「妙隆寺和讃」を奉納しました。この「妙隆寺和讃」、節(曲)は古くから存在する数え唄(歌詞には日蓮聖人のご生涯を歌ったものが代表的)の節を用います。
では歌詞は?・・・妙隆寺の庫裡(くり、寺院の建物の一つ)が平成16年に上棟を迎えた際に、誕生したオリジナルの歌詞が乗せられています。やはり数え唄の形を取っています。

この数え唄、オリジナルのものは「日蓮聖人御一代記(新和讃)」と呼ばれています。「新」と付くものの古い唄です。古い唄ほどリズムはのんびり・・・きっと、その当時はよほど今より時間がゆったりと流れていたのでしょう。歌わずに聞いてらっしゃる方には更にのんびり聞こえると思うのですが、古い時代に思いを馳せて、じっくり気長に聞いていただけると嬉しいです。

ところで、千葉の郷土料理の「花寿司」をご存知ですか?太巻き寿司ですが、中央がお花などの形になるように巻かれているのです。今回のお彼岸に檀信徒さんよりご奉納いただいたものは、「椿」「藤」そして「カタツムリ」。錦糸卵や香の物が使われていて、華やかでとても綺麗です。法要にご参加いただいた皆さんと一緒にいただきました。(緋)

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