甘茶番の七福神だよりvol.1

10日に本年最後の大黒様ご開扉を終え、平成21年も無事にスタートしたと今ほっとしているところです。毎年のことではありますが七福神めぐりには様々な出会いがあります。

当山ではご開扉に合わせて、大黒様をお参りいただいた方に「甘茶」をおふるまいしております(「甘茶」についてはこちら)。このとき、「甘茶」の説明やら他の行事のお話やら時事ネタやら、よもやま話をさせていただくことも多く、出会った方々に元気をもらうこともしばしばです。
今日は、そんな甘茶番が出会った人々のお話を書くことにします。

<ランナーご夫妻>
当山の最寄り駅は佐倉駅ですが、そこから3駅離れたところから毎年走ってお見えになるご夫婦がいらっしゃいます。距離にして10キロほどでしょうか。とはいえ、途中には坂道もあり、おそらく歩道が完備されている道ばかりでもないでしょうから、けっこう大変なことだろうと思います。今年もそんなお二人のお元気な姿に会うことができました。

そんなお姿に、当然去年もバリバリと各所を走破されたのだろうとお伺いしましたら、奥さまが去年の早い時期にお怪我をされ、走れなかった時期が長く続いたとのこと・・・再び長距離を走れるようになったのは11月になってからで、今はそれだけに走れることそのものがとても嬉しいのだそうです。
色んな事を乗り越えて、今は、怪我があったからこそ走れることのありがたさを痛感しているともおっしゃってました。

お二人とも甘茶を毎年楽しみにしてくださっているとのこと。それを聞いて私もとても嬉しく思いました。当山で甘茶を飲み、一息つき、家路に向けてまた気持ちも新たになさるそうです。

<これぞ「和」>
「花まつり講談」の時も実感しましたが、お寺にはお着物が良く似合います。お着物のかたが手を合わせてお参りされる姿は、周りの雰囲気となじんで、凛とした華やかさやしっとりとした風情が感じられます。お着物ですと、柄や合わせる小物によって、季節感をより身近に感じられたり表現できたりすることも素敵ですよね。

実際のところ、「お着物を着る」となると、一大事になってしまうことも多いのが現実・・・それがわかるからこそ尚更、お着物で手を合わされるお姿を拝見すると、こちらも嬉しくなってしまいます。

このときもお着物姿を拝見し、思わず写真を撮らせてくださいとお願いしてしまいました。ピンと伸びた背筋でゆったりと歩くお姿がどちらも決まってます!

今回お着物でお参りいただいた方の中のお子様のほうは、おばあちゃまが手ずからお縫いになったものをお召しとのこと。本当に愛らしいお姿でした。(甘茶番)

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