大震災に接して

この度の東北地方太平洋沖地震にて避難なさっている方々や被害を受けられました方々へ心よりお見舞いを申し上げます。

被災された方々のご回向(えこう・祈念してお経をあげる)をしております。

いまだ不明の方も数多く、余震も続いており、不安なときが続いています。

このお便りをお読みいただいている方の中にはたとえ震源地から離れた場所にお住まいでも、ご親戚がいらっしゃる方、お知り合いがいらっしゃる方、旅行で訪れたことのある方・・・たくさんいらっしゃると思います。

そう考えると、どのような災害でもそれは決して他人事ではないのだということを痛感します。

当山は、千葉県の北部に位置します。海にそう近いわけではありませんが、それでも地震の時の揺れは相当なものでした(震度5強)。

皆さまは最初の地震のときどちらにいらっしゃいましたか。

お仕事中でいらした方も多いのではないでしょうか。

私は、普段はお客様がお使いになるお部屋にて作業をしておりました。たまたまほとんど物の置いていないお部屋にいたため、大きな不安を感じずに乗り切ることができました。揺れている最中は床にぺたんと座っていたのですが、耐震構造の建物とはいえかなりギシギシと音を立てていました。突然のことで気持ちがついて行かないものですが、余震の時は認識がある分、別の怖さがあるように思いました。
時間をおいて自室に戻ってみましたら、かなり重いはずの箪笥が動いていたり、本棚の本が軒並み落ちていたり・・・という状況で、同じ建物でも構造や場所、家具の配置によってこれほど異なるものかと驚きました。

また、現在でも断水状態が続いており、ライフラインの重要性や資源の大切さを実感させられる次第です。

避難生活をされている方々やお住まいを失われた方々が一日も早く元に近い生活を送れますように祈念申し上げると共に、何か自分たちでできることは無いのか・・・体と気持ちを働かせたいと思っています。

それほど大規模ではありませんが、境内の随所で被害が出ています。墓地の棹石や灯籠が倒れている箇所も見られます。

もうすぐ春のお彼岸となりますが、お参りの際にはお足元にお気をつけくださいませ。

なお、妙隆寺境内に墓地をお持ちのお檀家の皆さまは、催しページの中のお知らせ欄もご確認ください。(慧香)

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